松戸市 地域の「目」で児童安全を=「見守り隊」

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地域の「目」で児童安全を=小学生殺害事件受け、「見守り隊」―千葉・松戸

千葉県松戸市の小学3年レェ・ティ・ニャット・リンさん=当時(9)=が殺害された事件から約1年3カ月。

リンさんが暮らしていた六実地区では、登下校時の児童の安全確保を目指す「見守り隊」が発足した。市の担当者は「地域の『目』を増やすことが大事だ」と話す。

市によると、事件前は地域ボランティアや保護者らが登下校中の見守り活動をしていた。しかし、小学校の保護者会長を務めていた渋谷恭正被告(47)が殺人容疑などで逮捕され、地区には動揺が広がった。

「萎縮しないで見守り活動をしてほしい」。市の呼び掛けもあり、昨年6月に「六実っ子安全安心見守り隊」が発足。現在、自治会や学校など37団体計約1350人が加入している。

見守り隊は、団体に属していることが条件となるため、身元の不確かな人物の加入を防止できる。地区では、発足から1年間で不審者らによる声掛けや付きまといなどの認知件数が前年の23件から11件に半減した。

市は昨年度、通学路を中心に28台の防犯カメラを設置し、今年度も33台を増設する予定。個人や法人の防犯カメラ設置に対する補助額も拡大し、昨年度は80台が取り付けられた。

市の担当者は「地域全体の防犯の意識が上がっている。子どもたちを守るためにできる限りのことをしたい」と話した。